专利摘要:
糖質と、総脂質の約0.25重量%から約2.5重量%のレシチンを含む脂質と、総タンパク質の約90重量%から約99.5重量%の原形タンパク質と、加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質から成るグループから選択された約0.5重量%から約10重量%の少なくとも1種類の加水分解タンパク質とを含んでおり、加水分解タンパク質が約23%から約90%の範囲の加水分解度を有しており、組成物が栄養粉末であることを特徴とする組成物が開示されている。栄養粉末は改善された酸化安定性および官能特性を提供する。
公开号:JP2011507518A
申请号:JP2010539546
申请日:2008-10-29
公开日:2011-03-10
发明作者:カツツ,ギヤリー・イー;クリンガー,クリステイン・エル;ジヨンズ,ポール・ダブリユー;バーガナ,マルテイ;ボフ,ジエフリー・エム
申请人:アボット・ラボラトリーズAbbott Laboratories;
IPC主号:A23L1-29
专利说明:

[0001] 本発明は、改善された酸化安定性および官能特性を有している栄養粉末を目的とする。]
背景技術

[0002] 様々な個体に単独栄養または補助栄養を供給するために使用される栄養粉末は公知である。これらの粉末は最終ユーザーによって水または他の水性液体で復元されて栄養液または飲料を形成する。これらの粉末は概して様々な量および種類のタンパク質、糖質、脂質、ビタミンおよびミネラルを含有しており、これらはいずれも所期ユーザーの栄養要求に大きく依存する。]
[0003] 現在市販されている栄養調合乳のうちでも乳児用調合乳は周知であり、幼少期の補助栄養源または単独栄養源を提供するためによく使用されている。乳児の優れた栄養源が母乳であることに異論はないであろうが、授乳できないかまたは特別な事情で授乳を選べない母親に対して多くの乳児用栄養調合乳が良質な代替物を提供できる。これらの乳児用調合乳は典型的にはタンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルおよび他の栄養素を含有している。]
[0004] 乳児用調合乳を含めた栄養粉末はしばしば、ポリ不飽和脂肪酸のように他の成分よりも酸化感受性になり易い様々な成分を含有している。最終粉末中のドコサヘキサエン酸およびアラキドン酸のようなポリ不飽和脂肪酸が約36ヵ月までの長い保存期間中に酸化によって過度に分解されないことを確保するために加工処理中にこれらの脂肪酸に対して配慮を加える必要がある。]
[0005] 改善された酸化安定性および官能特性を有している新規な栄養粉末は有用であろう。]
[0006] 本発明の1つの実施態様は、糖質、総脂質の約0.25重量%から約2.5重量%のレシチンを含む脂質、総タンパク質の約90重量%から約99.5重量%の原形(intact)タンパク質、加水分解カゼインタンパク質と加水分解ホエータンパク質とから成るグループから選択された総タンパク質の約0.5重量%から約10重量%の少なくとも1種類の加水分解タンパク質を含み、加水分解タンパク質が約23%から約90%の加水分解度を有している、粉末乳児用調合乳を含めた栄養粉末を目的とする。]
[0007] 望外にも、本発明の栄養粉末の実施態様は改善された酸化安定性および改善された官能特性を有することが知見された。選択レベルの加水分解カゼインタンパク質、ホエータンパク質またはそれらの組合せとレシチンとは相乗的抗酸化効果を発揮し、したがって、長期間にわたって酸化を抑制し改善された官能特性を与えるために栄養粉末に配合できることが知見された。]
[0008] 粉末乳児用調合乳および他の酸化感受性栄養粉末を含めたこの文中に記載した様々な栄養粉末の実施態様は、糖質、脂質、タンパク質、選択レベルのレシチン、ならびに、加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質から選択された少なくとも1種類の加水分解タンパク質を含む。栄養粉末のこれらのおよびその他の必須または任意の要素に関してはこの文中で詳細に後述する。]
[0009] この文中に使用した“脂質”という用語は、異なる指定がないならば、栄養粉末調合乳中に存在し有機溶媒に可溶ないずれかの要素を意味しており、脂肪、油およびそれらの組合せを含む。]
[0010] この文中に使用した“総脂質”という用語は、異なる指定がないならば、本発明の栄養粉末実施態様の脂質成分を表す。]
[0011] この文中に使用した“総タンパク質”という用語は、異なる指定がないならば、本発明の栄養粉末実施態様のタンパク質成分を表す。]
[0012] この文中に使用した“乳児”という用語は、異なる指定がないならば、約一歳以下の小児を表し、0から約4カ月の年齢、約4カ月から約8カ月の年齢、約8カ月から約12カ月の年齢の乳児、誕生時体重2,500グラム未満の低体重乳児、受胎期間約37週未満、典型的には受胎期間約26週から約34週で生まれた早産児を含む。この文中に使用した単数形および複数形の“小児”という用語は、12歳以下の小児を表し、約12カ月から約12歳の年齢の小児を含む。この文中に使用した“大人”という用語は約12歳以上の大人を表す。]
[0013] この文中に使用した“栄養調合乳”という用語は、異なる指定がないならば、乳児、幼児、小児、大人またはそれらの複数群を対象として設計され、十分な量で与えられたときに単独栄養源として機能し得るに十分なタンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルおよび電解質を含有し得る栄養組成物を表す。これらの“栄養調合乳”はまた、タンパク質、糖質、脂質、ビタミンおよびミネラルの1種以上を供給する副次的または微量栄養サプリメントを提供するように配合されることもできまたは配合されていない形態で使用することもできる。]
[0014] この文中に使用した“栄養粉末”という用語は、異なる指定がないならば、流動性または実質的に流動性の微粒栄養調合乳を表すか、または、少なくともスプーンもしくは他の同様のデバイスで容易にすくうことができる微粒栄養調合乳を表す。組成物は適当な流体、典型的には水で復元されて所望の標的グループたとえば大人、乳児、小児、幼児を含む小児科対象群、糖尿病患者、重篤治療患者、または、家畜類、愛玩動物および野生動物のようなヒト以外の動物に使用するための液体栄養組成物を形成する。]
[0015] この文中に使用した“乳児用調合乳”という用語は、異なる指定がないならば、十分な量で与えられたときに単独栄養源として機能し得るに十分なタンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルおよび電解質を含有する、乳児を対象として設計された栄養調合乳を表す。]
[0016] この文中に使用した“ポリ不飽和脂肪酸”または“PUFA”という用語は、異なる指定がないならば、2個以上の炭素:炭素二重結合を有している短鎖(鎖あたり約6炭素原子未満)、中鎖(鎖あたり約6から約18炭素原子)および長鎖(鎖あたり少なくとも約20炭素原子)の脂肪酸を含むポリ不飽和脂肪酸またはそのソースを表し、ω−3およびω−6ポリ不飽和脂肪酸を含む。]
[0017] この文中に使用した“調合乳全固体分”という用語は、異なる指定がないならば、栄養調合乳中の水を除いた全成分の合計濃度または総量を表す。]
[0018] この文中に使用したすべてのパーセンテージ、部および比は、異なる指定がないならば、全組成物の重量基準である。これらのすべての重量は、挙げられた成分に所属するときは有効レベルを基準とし、したがって、異なる指定がないならば、市販材料に含まれている溶媒または副生物を含まない。]
[0019] この文中に使用した数値範囲は、明白に開示されているか否かにかかわりなく、その範囲内に包含されるすべての数および数のサブセットを含むこととする。さらに、これらの数値範囲は当該範囲内のいかなる数またはいかなる数のサブセットを指定した権利請求も支持すると解釈されるべきである。たとえば、1から10という開示は、2から8、3から7、5から6、1から9、3.6から4.6、3.5から9.9の範囲などを支持すると解釈されるべきである。]
[0020] この文中に記載した実施態様の単数の特徴または限定に関する言及は、異なる指定がないならばまたはその言及を含む文脈からそうでないことが明らかでないならば、対応する複数の特徴または限定も含み、また、その逆も真である。]
[0021] この文中に使用した方法または処理段階のすべての組合せは、異なる指定がないならばまたは言及した組合せを含む文脈からそうでないことが明らかでないならば、いかなる順序で行われてもよい。]
[0022] この文中の実施態様はまた、この文中に記載した任意のまたは選択された必須の成分または特徴を実質的に含んでいなくてもよいが、当該調合乳がこの文中に記載した必要な成分または特徴のすべてをいまだ含んでいるという条件が付帯する。この文脈で、異なる指定がないならば、“実質的に含まない”という用語は、選択された組成物が任意成分または選択成分を機能量未満の量で、典型的には0.1重量%未満の量で含有することを意味し、またこのような任意または選択成分の含有量が0重量%であることも意味する。]
[0023] この文中に記載した実施態様は、この文中に記載した発明の必須の要素および限定、ならびに、この文中に記載したかまたは記載していないが栄養粉末調合乳の適用において有用な追加または任意の成分、構成要素または限定を含むか、それらから構成されるかまたは本質的に構成される。]
[0024] 加水分解タンパク質
この文中に記載した様々な実施態様は、加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質から成るグループから選択された少なくとも1種類の加水分解タンパク質を総タンパク質の約0.5から約10重量%の割合で含み、この範囲は総タンパク質の約0.5から約5重量%という割合を含み、また、約0.8から約3重量%という割合も含む。]
[0025] “加水分解物”または“加水分解タンパク質”という用語はこの文中で互換的に使用されており、他の指定がなければ、より短いペプチドフラグメントおよび/またはアミノ酸に加水分解または分解されたタンパク質を表す。最も広義には、タンパク質は1つ以上のペプチド結合が分解されたときに加水分解されている。ペプチド結合の分解は製造中に予定外にまたは偶発的に、たとえば、加熱または剪断によって偶発的に発生し得る。この文中の栄養粉末実施態様のために使用した“加水分解物”または“加水分解タンパク質”という用語は、ペプチド結合を分解する目的で加工または処理されたタンパク質を意味する。計画的な加水分解はたとえば、原形タンパク質を酵素、酸、塩基またはそれらの組合せで処理することによって実行できる。ここに使用するための加水分解タンパク質は典型的には酵素加水分解によって調製される。]
[0026] ここに使用するための加水分解タンパク質は実質的に原形タンパク質を含有しない。この文脈で、この文中の加水分解タンパク質は1.0重量%の原形タンパク質を含有し、この範囲は0.5重量%未満を含み、また、0重量%未満の原形タンパク質という割合も含む。従って、1種類のタンパク質成分/産物が原形タンパク質と加水分解タンパク質との双方のソースにはならない。むしろ、1種類のタンパク質成分/産物は加水分解タンパク質または原形タンパク質のいずれかである。]
[0027] ここに使用するための加水分解カゼインタンパク質、加水分解ホエータンパク質またはそれらの組合せは、約23%から約90%の加水分解度を有しており、この範囲は約27%から約80%を含み、また、約45%から約80%も含む。加水分解度は計画的加水分解法によるペプチド結合の分解の程度を表す。]
[0028] 本発明のためのタンパク質源の加水分解度はトリ−ニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)手順によって測定される。TNBS手順は食物タンパク質源の加水分解度を測定する正確で再現可能な手順である。タンパク質加水分解物を高温の1%ドデシル硫酸ナトリウムに0.25×10−3から2.5×10−3アミノ当量/リットルの濃度まで溶解/分散させる。サンプル溶液(0.25ミリリットル)を2ミリリットルの0.2125Mリン酸ナトリウムバッファ(pH8.2)および2ミリリットルの0.1%トリニトロベンゼンスルホン酸と混合し、次いで暗中、50℃で60分間温置する。4ミリリットルの0.100NのHClを加えて反応停止させる。次に、340ナノメーターの吸光度を読取る。1.5mMのL−ロイシン溶液を標準として使用する。測定したロイシンアミノ当量を各特定タンパク質基質の標準曲線を用いて加水分解度に変換する(Jens Adler−Nissen,J.Agr.Food Chem.vol.27,no.6,1979)。]
[0029] 本発明のためのタンパク質加水分解度はタンパク質源のアミノ窒素対全窒素比(AN/TN)と同じではない。この場合、アミノ窒素(AN)成分はアミノ窒素含有率を測定するUSP滴定法によって定量されるが、全窒素(TN)成分はTecator Kjeldahl法によって測定される。タンパク質中のペプチド結合が酵素加水分解によって分解されたときに、分解された各ペプチド結合あたり1つのアミノ基が遊離され、アミノ窒素の増加が生じる。加水分解されないタンパク質であってもある程度の露出アミノ基を含有しており、従ってAN/TN法を使用すると、0よりも大きいAN/TN比を有している。]
[0030] カゼインタンパク質は乳に由来する。カゼインタンパク質は牛乳の主要タンパク質であり、牛乳のタンパク質のほぼ80%を構成する。カゼインタンパク質は21のアミノ酸を含有する高栄養タンパク質である。ここに使用するための加水分解カゼインタンパク質の非限定例は、加水分解酸カゼイン、加水分解カゼイン酸カルシウム、加水分解カゼイン酸マグネシウム、加水分解カゼイン酸ナトリウム、それらの他のいずれかの塩形態およびそれらの組合せを含む。この文中に記載した実施態様は典型的には加水分解カゼイン酸カルシウムおよび/または加水分解カゼイン酸ナトリウムを含む。]
[0031] ホエータンパク質は乳清に由来する。これは牛乳から製造されるチーズの副産物である。ホエータンパク質は牛乳のもう1つの主要タンパク質であり、牛乳のタンパク質のほぼ20%を構成する。ここに使用するための加水分解ホエータンパク質の非限定例は、加水分解酸ホエータンパク質単離物、加水分解酸ホエータンパク質濃縮物、加水分解ホエータンパク質濃縮物、加水分解ホエータンパク質単離物およびそれらの組合せを含む。この文中に記載した実施態様は典型的には加水分解ホエータンパク質単離物を含む。]
[0032] ここに使用するための適当な加水分解カゼインタンパク質および/または加水分解ホエータンパク質は、公知のまたは他の適当な栄養源から得ることができる。非限定例は、DMV International,Delhi,New York,USAから得られる加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質、ならびに、Arla Food Ingredients,Skanderborgvej,Denmarkから得られる加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質を含む。]
[0033] 原形タンパク質
この文中に記載の様々な実施態様は、総タンパク質の約90重量%から約99.5重量%の原形タンパク質を含み得る。この範囲は、総タンパク質の約95重量%から約99.5重量%を含み、また、約97重量%から約99.2重量%も含む。]
[0034] この文中に使用した“原形タンパク質”という用語は、他の指定がないならば、ペプチド結合を分解する目的で計画的に加工または処理されなかったタンパク質を表す。原形タンパク質は、計画的な加水分解処理を受けなかった非加水分解タンパク質であり、従って不変化の一次構造(すなわち完全アミノ酸配列)を有している。原形タンパク質の加水分解度はゼロである。したがって、ここに使用するための原形タンパク質は加水分解タンパク質を実質的に含有しない。この文脈では、ここに使用するための原形タンパク質は1.0重量%未満の加水分解タンパク質を含有する。これは、0.5重量%未満、また、0重量%の加水分解タンパク質という範囲も含む。]
[0035] ここに使用するための適当な原形タンパク質は既知のまたはそうでない適当な栄養源のいずれかから得ることができる。適当な原形タンパク質の非限定例は、大豆の基底タンパク質、乳の基底タンパク質、カゼインタンパク質、ホエータンパク質、米タンパク質、牛肉コラーゲン、エンドウマメタンパク質、ジャガイモタンパク質およびそれらの組合せを含む。]
[0036] 本発明の実施態様はさらに遊離アミノ酸を含む。しかしながら、この文中の栄養粉末実施態様は典型的には総タンパク質の10重量%未満の遊離アミノ酸を含み、この範囲は総タンパク質の約0.2重量%から約7重量%、約0.2重量%から約5重量%、また、約0.2重量%から約2重量%という範囲も含む。加水分解タンパク質またはそれらの組合せに内在的な遊離アミノ酸を添加してもよい。本発明の目的で添加された加水分解タンパク質に内在的でない遊離アミノ酸は100%の加水分解度を有している。適当なタンパク質遊離アミノ酸の非限定例は、トリプトファン、グルタミン、チロシン、メチオニン、システイン、アルギニンおよびそれらの組合せを含む。ここに使用するための適当な非タンパク質アミノ酸の非限定例は、カルニチンおよびタウリンを含む。いくつかの場合、アミノ酸のD形はL形に栄養的に等価であると考えられ、コスト節減のために異性体混合物を使用してもよい。]
[0037] レシチン
この文中に記載した様々な実施態様は、総脂質の約0.25重量%から約2.5重量%のレシチンを含み得る。この範囲は約0.25重量%から約1.5重量%を含み、また、総脂質の約0.3重量%から約0.8重量%という範囲も含む。]
[0038] レシチンは主としてグリセロールリン脂質類(たとえば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンおよびホスファチジルイノシトール)の混合物である。典型的にはホスファチジルコリンが主要なグリセロールリン脂質成分である。レシチンはまた、遊離脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、糖脂質およびその他の脂質/脂肪酸含有化合物のような他の化合物も含有し得る。レシチンはときにはグリセロールリン脂質またはホスファチドとして分類される。この化合物クラスは両親媒性を有しており、したがって乳化官能性を有している。]
[0039] レシチンは典型的には、液体製品が均質に維持されて分離しないように食用液体製品(栄養液を含む)に乳化剤として添加される。米国食品医薬品庁(United States Food and Drug Administration)は、“安全であると普遍的に承認された(Generally Recognized As Safe)”状態のレシチンのヒト消費を認可している。本発明に使用するための適当なレシチンの非限定例は、卵レシチン、小麦レシチン、トウモロコシレシチン、大豆レシチン、改質レシチンおよびそれらの組合せを含む。この文中に記載した実施態様は典型的には大豆レシチンを含む。]
[0040] ここに使用するための適当なレシチンは、既知のまたはそうでない適当な栄養源のいずれかから得ることができる。非限定例は、ADMSpecialty Food Ingredients,Decatur,Illinois,USAから得られる大豆レシチン、Solae,LLC,St.Louis,Missouri,USAから得られる大豆レシチン、および、American Lecithin Company,Oxford,Connecticut,USAから得られる大豆レシチンを含む。]
[0041] 栄養素
この文中に記載した栄養粉末実施態様は所期ユーザーの目標食物要求を満たすために十分な種類および量の栄養素を含むであろう。これらの粉末調合乳はこの文中に記載したようなタンパク質、糖質および脂質を含む。調合乳はさらに、ビタミン、ミネラルまたは粉末栄養調合乳に使用するための適当な他の成分を含むであろう。]
[0042] この文中の実施態様の糖質、タンパク質および脂質の量は所期ユーザーの食物要求量および多くの他の公知の可変要素次第で大幅に変更できる。しかしながらこれらの成分はもっとも典型的には次表に記載した範囲内でこの文中に記載した栄養粉末に配合される。]
[0043] ]
[0044] 糖質、脂質、タンパク質(この文中で前述)、ミネラルおよびビタミンの様々なソースおよび種類が公知であり、それらは、このような栄養素が選択された調合乳の添加成分と相溶性であり、それらの所期の用途に安全であり、また、他にも製品性能を不当に低下させないという条件付きでこの文中の実施態様に使用し得る。]
[0045] ここに使用するための適当な糖質はラクトース含有またはラクトース非含有の単純糖または複合糖またはそれらの組合せでよく、非限定例は、加水分解された、原形の、自然変性したおよび/または化学的改質されたデンプン、マルトデキストリン、グルコース重合体、スクロース、コーンシロップ、コーンシロップ固体、コメまたはジャガイモ由来の糖質、グルコース、フルクトース、ラクトース、高フルクトースコーンシロップ、フルクトオリゴ糖(FOS)のような経口摂取できるオリゴ糖、それらの組合せを含む。]
[0046] 本発明に使用するための適当な脂質の非限定例は、ココヤシ油、大豆油、コーン油、オリーブ油、ベニバナ油、高オレインベニバナ油、MCT油(中鎖トリグリセリド)、ヒマワリ油、高オレインヒマワリ油、パーム油およびパーム核油、パームオレイン、キャノーラ油、海産物油、綿実油およびそれらの組合せを含む。]
[0047] ここに使用するための脂質は長鎖ポリ不飽和脂肪酸を含むことができ、その非限定例は、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、アラキドン酸またはそれらの組合せを含む。これらの材料は乳児に脳および視力の発達増進のような有益効果を与えることが知られている。アラキドン酸、エイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸の非限定的ソースは、海産物油、卵由来油、真菌類油、藻類油およびそれらの組合せを含む。]
[0048] この文中の実施態様は様々なビタミンのいずれかを含むことができ、その非限定例は、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、チアミン、リボフラビン、ピリドキシン、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC、イノシトール、コリン、それらの塩および誘導体、ならびにそれらの組合せを含む。]
[0049] この文中の実施態様は多様なミネラルのいずれかを含むことができ、その非限定例はカルシウム、リン、マグネシウム、鉄、亜鉛、マンガン、銅、ヨウ素、ナトリウム、カリウム、モリブデン、塩化物、セレン、クロム、それらの塩化物、塩および誘導体ならびにそれらの組合せを含む。]
[0050] 任意成分
この文中に記載した実施態様は、組成物の物理的特性、化学的特性、審美的特性もしくは加工処理特性を変性するかまたは標的集団に使用されたときに追加の栄養成分として機能する他の任意成分をさらに含み得る。多くのこのような任意成分は公知であるかまたは公知ではないとしても粉末乳児用調合乳を含む栄養粉末中での使用に適しており、また、このような任意材料は、この文中に記載した必須材料と相溶性であること、所期の用途に対して安全で効果的であること、他の製品特性を著しく低下させないこと、という条件付きでこの文中の栄養粉末実施態様に使用され得る。]
[0051] このような任意成分の非限定例は、保存剤、追加の抗酸化剤、乳化剤、緩衝剤、着色料、着香料、ビタミン、ミネラル、ヌクレオチドおよびヌクレオシド、プロビオティクス、プレビオティクス、ラクトフェリンおよび関連誘導体、増粘剤および安定剤などを含む。]
[0052] 乳児用調合乳実施態様
この文中の栄養粉末実施態様は、標的である消費者またはユーザー集団に関する適切な指針に従った栄養素を含み得る。その一例はInfant Formula Act,21 U.S.C.Section 350(a)であろう。]
[0053] 乳児用調合乳は次表に記載した糖質、脂質およびタンパク質の濃度を含む実施態様を含み得る。]
[0054] ]
[0055] 本発明の栄養粉末は、調合乳100kcalあたり以下の成分を1種以上含む実施態様を含む:ビタミンA(約250IUから約1250IU)、ビタミンD(約40IUから約150IU)、ビタミンK(少なくとも約4mcg)、ビタミンE(少なくとも約0.3IU)、ビタミンC(少なくとも約8mg)、チアミン(少なくとも約8mcg)、ビタミンB12(少なくとも約0.15mcg)、ナイアシン(少なくとも約250mcg)、葉酸(少なくとも約4mcg)、パントテン酸(少なくとも約300mcg)、ビオチン(少なくとも約1.5mcg)、コリン(少なくとも約7mg)およびイノシトール(少なくとも約4mg)。]
[0056] 本発明の栄養粉末は、調合乳100kcalあたり以下の成分を1種以上含む実施態様を含む:カルシウム(少なくとも約50mg)、リン(少なくとも約25mg)、マグネシウム(少なくとも約6mg)、鉄(少なくとも約0.15mg)、ヨウ素(少なくとも約5mg)、亜鉛(少なくとも約0.5mg)、銅(少なくとも約60mcg)、マンガン(少なくとも約5mcg)、ナトリウム(少なくとも約20から約60mg)、カリウム(少なくとも約80から約200mg)、および、コリン(少なくとも約55から約150mg)。]
[0057] 製品形態
この文中の実施態様は典型的には流動性もしくは実質的に流動性の微粒組成物、または少なくともスプーンもしくは他の同様のデバイスで容易にすくって計量できる微粒組成物の形態である。組成物は所期ユーザーによって適当な水性流体典型的には水で復元されて所期ユーザーが直ちに経口または腸内使用できる液体栄養組成物を形成できる。この文脈で“直ちに”使用は約48時間以内を意味しており、この範囲は約24時間以内を含み、また復元直後も含む。実施態様は、噴霧乾燥、凝集、ドライブレンドまたは他の公知のもしくはそうでない有効な微粒形態を含む。一回の使用に適した容量を調製するために必要な栄養粉末の量は様々であろう。]
[0058] この文中の実施態様は一回使用または多回使用の容器に包装し密封され、次に周囲条件下で約36カ月まで保存できる。この範囲は約12から約24カ月を含む。多回使用容器の場合、最終ユーザーがこれらの包装を開封するが、蓋をした包装を周囲条件下(たとえば、極端な温度を避ける)で保存し中味を約1カ月以内に使用するという条件を満たせば、蓋をして繰り返し使用できる。]
[0059] 製造方法
栄養粉末実施態様は、栄養粉末の製造および配合に適した公知のまたはそうでない有効な技術のいずれかによって調製できる。技術の変形は選択された成分の組合せ、包装および容器の選択などのような可変要素に依存する。このような技術およびバその変形は栄養食品業界で記載されているかまたは記載されていなくても栄養食品業界の当業者に公知である。]
[0060] 従って、後述する代表的な調合乳を含む栄養粉末の実施態様は様々な公知のまたはそうでない有効な配合または製造方法のいずれかによって調製され得る。これらの方法は典型的には、最初に糖質、タンパク質、脂質、安定剤または他の配合助剤、ビタミン、ミネラルまたはそれらの組合せを含有する水性スラリーの形成を含む。スラリーを乳化し、低温殺菌し、ホモジナイズし、冷却する。得られたエマルジョンに様々な他の溶液、混合物または他の材料を添加してもよく、この添加は、以後の処理の前でも、処理中または処理後でもよい。次に、得られた混合物を加熱し乾燥して粉末形態とする。該粉末形態は、噴霧乾燥するかまたは粉末マトリックス中で固体微粒子を形成する他の加熱処理方法によって得られる。また、形成中のまたは形成直後の固体微粒子に追加材料をドライブレンディングするか、凝集させるかまたは混合することによって他の必須または任意材料を配合物に添加してもよい。]
[0061] 栄養調合乳を製造するための他の適当な方法はたとえば米国特許第6,365,218号(Borschelら)、米国特許第6,589,576号(Borschelら)、および、米国特許第6,306,908号(Carlsonら)に記載されており、これらの記載は参照によってここに組込まれるものとする。]
[0062] 以下の実施例は本発明の範囲内の特定実施態様をより詳細に説明し証明する。実施例は例証目的で与えられただけであり、本発明の限定であると解釈されてはならない。本発明の要旨および範囲を逸脱することなく実施例の多くの変形が可能である。異なる指定がないならば、実施例に示したすべての量は組成物の全重量を基準とした重量パーセンテージである。]
[0063] 例示した調合乳のおのおのが毎日の栄養供給のためにヒトに与えられる。各組成物はこの文中に記載したように加水分解カゼインタンパク質、加水分解ホエータンパク質およびそれらの組合せとレシチンとを含有し、これらの組成物のおのおのは改善された酸化安定性および改善された官能特性を有している。]
[0064] (実施例1−4)
これらの実施例は、調合乳の使用方法および調製方法も含めた本発明の乳児用栄養粉末の実施態様を示す。各バッチ用成分を以下の表にまとめる。]
[0065] ]
[0066] 例示した調合乳は、少なくとも2つの別々のスラリーを調製し、その後にこれらのスラリーを合せてブレンドし、熱処理し、標準化し、再度熱処理し、蒸発させて水を除去し、次に噴霧乾燥することによって調製する。]
[0067] 最初に、糖質(すなわちラクトース)を約60から71℃の水に溶解し、次いで塩化マグネシウム、塩化カリウム、クエン酸カリウム、塩化コリンおよび塩化ナトリウムを添加することによって糖質−ミネラルスラリーを調製する。得られたスラリーは他方の調製スラリーと後でブレンドするまで約49から60℃で適度の撹拌下に維持する。]
[0068] 油中タンパク質スラリーは、高オレインヒマワリ油、大豆油およびココヤシ油を約49から60℃で合せた後、パルミチン酸アスコルビル、混合トコフェロール、大豆レシチン、油溶性ビタミンプレミックス、ホエータンパク質濃縮物、カゼイン加水分解物および/またはホエー加水分解物と炭酸カルシウムとを添加することによって調製する。得られた油性スラリーは他方の調製スラリーと後でブレンドするまで約38から49℃で適度の撹拌下に維持する。]
[0069] 水、糖質−ミネラルスラリーおよび油中タンパク質スラリーを適度な撹拌下で合せる。得られたブレンドのpHを水酸化カリウムで調整する。このブレンドは約49から60℃で適度の撹拌下に維持する。ARAおよびDHA油はpH調整後で加工処理の前に添加する。]
[0070] 得られたブレンドを約71から77℃に加熱し、一段ホモジナイザーで最大値約300psigに乳化し、次に約82から88℃で約5秒間加熱する。加熱したブレンドをフラッシュ冷却機に通して温度を約77から82℃に低下させ、次にプレート冷却機に通して約71から77℃まで温度をさらに低下させる。冷却したブレンドを次に約2400から2600/400から600psigでホモジナイズし、約74から85℃で約16秒間維持し、次に2から7℃に冷却する。微生物試験用および分析試験用のサンプルを採取する。混合物を撹拌下で約2から7℃に維持する。]
[0071] 水溶性ビタミン(WSV)溶液およびアスコルビン酸溶液は別々に調製し、加工処理しブレンドしたスラリーに加える。ビタミン溶液は以下の成分を水に撹拌下で加えることによって調製する:クエン酸カリウム、硫酸第一鉄、WSVプレミックス、L−カルニチン、リボフラビンおよびヌクレオチド−コリンプレミックス。アスコルビン酸溶液は、水酸化カリウムとアスコルビン酸とをこれらの成分が溶解するために十分な量の水に加えることによって調製する。次に水酸化カリウムでアスコルビン酸溶液のpHを約5から9に調整する。]
[0072] 最適な製品安定性を得るためには水酸化カリウムでブレンドのpHを約6.65から6.85のpH範囲に調整するとよい。標準化したブレンドを次に二回目の熱処理にかける。ブレンドを約66から82℃に加熱し、次に温度をさらに約118から124℃に上げて約5秒間加熱する。加熱したブレンドを次にフラッシュ冷却機に通して温度を約71から82℃に低下させる。熱処理後、ブレンドを約1.15から1.17グラム/ミリリットルの密度まで蒸発させる。]
[0073] 蒸発させたブレンドは最終粉末中の水分レベル約2.5%を目標として噴霧乾燥機に通す。次に最終粉末を結合溶液となる水と凝集させる。完成した製品を次に適当な容器に包装する。]
[0074] 試験1
レシチン、加水分解カゼインタンパク質およびそれらの組合せを含む油性ブレンドの抗酸化性能力を評価する試験を行う。]
[0075] 酸化安定度指数(OSI)
酸化安定度指数(OSI)は油の酸化抵抗能力を測定する方法である。油サンプルを熱および一定流速の空気に暴露する。油の酸化抵抗能力が劣性になると酸化生成物(揮発性有機酸)の急激な産生増加が生じる。脱イオン水を入れた収集管で有機酸を溶解させる。有機酸は電極によって測定される水の導電率を増加させる。プロットを作成して各サンプルのOSI値を計算する。これは、サンプルが過度の酸化に抵抗した時間の量(時)に相関する。]
[0076] 5グラムの油サンプルをOSI計器(Omnion Inc.,Rockland,Mass.,U.S.A.)を使用し約130℃、4.5psi(40Kpa)に対応する気流で分析する。各サンプルは、基油ブレンドの約40重量%の高オレインベニバナ油と30重量%の大豆油と28重量%のココヤシ油と0.37重量%の混合トコフェロールと0.026重量%のパルミチン酸アスコルビルと0.13重量%の油溶性ビタミンプレミックスと0.38重量%のDHA油と1.0重量%のARA油とを含む基油ブレンドを含有する。加水分解カゼインタンパク質、レシチンおよびそれらの組合せを基油ブレンドに加える。確実に均質なサンプルとするために分析前に油サンプルを十分に撹拌する。サンプルは重複試験する。別の日に全試験を繰り返して、1日目の試験結果および2日目の試験結果を得る。これらを次表にまとめる。]
[0077] ]
[0078] 上のデータ表に示したように、レシチンと加水分解カゼインタンパク質とは上記に記載の条件下で相乗的抗酸化効果を示す。望外なことに、加水分解カゼインタンパク質と組合せたレシチンを含むサンプル(サンプルB、C、DおよびE)は酸化防御において予想以上に効果的であり、レシチンと加水分解カゼインタンパク質との組合せはレシチンおよび加水分解カゼインタンパク質によって個別に与えられる保護の和よりも大きい酸化防御を与える。たとえば、0.40%のレシチンと0.99%の加水分解カゼインタンパク質とを含む油ブレンド(サンプルC)の2日目の予想結果は8.7である。しかしながら、実際の平均OSI結果は20.8である。望外なことに、実際の平均OSI結果は0.40%のレシチンを含む油ブレンド(サンプルI)と0.99%の加水分解カゼインタンパク質を含む油ブレンド(サンプルG)との和である予想結果の二倍を上回る。]
[0079] 試験2
レシチンと加水分解カゼインタンパク質、加水分解ホエータンパク質およびそれらの組合せとを含む粉末栄養配合物の抗酸化能力を評価する試験を行う。]
[0080] 以下に記載の方法に従って配合物の酸化安定性を評価する。これらは、過酸化物価(PV)、官能評価、NMRによる酸化安定度指数(OSI−NMR)および揮発性有機化合物(VOC)評価を含む。]
[0081] 試験に用いた栄養粉末調合乳は、加水分解カゼインタンパク質、加水分解ホエータンパク質、レシチンおよびそれらの組合せを以下の表に従って含むようにサンプル粉末を改質した以外は市販のSIMILAC(R) Advance Powder(Abbott Nutrition,a division of Abbott Laboratories,Columbus,Ohio,USA)と同様である。]
[0082] ]
[0083] 各試験サンプルの調製に使用した基底調合乳は、(100kcalあたり)ほぼ以下を含有する:2.07グラムのタンパク質(脱脂ドライミルク、ホエータンパク質濃縮物)、5.4グラムの脂肪(高オレインベニバナ油、大豆油、ココヤシ油、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸)、10.8グラムの糖質(ラクトース)、ミネラル類(カルシウム78mg、リン42mg、マグネシウム6mg、ナトリウム24mg、カリウム105mg、塩化物65mg、鉄1.8mg、亜鉛0.75mg、銅0.09mg、ヨウ素0.006mg、マンガン5μg、セレン1.8μg)およびビタミン類(ビタミンA300IU、ビタミンD60IU、ビタミンE1.5IU、ビタミンK1 8μg、ビタミンC9mg、チアミン0.100mg、リボフラビン0.150mg、ピリドキシン0.060mg、ナイアシン1050mg、ビタミンB12 0.25μg、葉酸15μg、パントテン酸0.450mg、ビオチン4.4μg、コリン16mg、イノシトール4.7mg)。]
[0084] 調製
パイロットプラント装置で試験用栄養粉末調合乳のおのおのをバッチずつ計量し、加工処理し、噴霧乾燥する。試験用調合乳を調製するために、高オレインヒマワリ油、大豆油、ココヤシ油を約49から60℃で混合し、次いで油溶性ビタミン、パルミチン酸アスコルビル(374ppm)および混合トコフェロール(375ppm)を添加することによって基油ブレンドを調製する。差別的変種を調製するために、基油ブレンドを部分量に分け、各部分量に選択レベルのレシチンを添加する。水、ラクトース、脱脂ドライミルクおよび原形ホエータンパク質濃縮物を含有する撹拌下のスラリーに、基油ブレンドを約49から60℃の温度で撹拌下に添加する。試験用調合乳に基づいて加水分解カゼインタンパク質、加水分解ホエータンパク質およびそれらの組合せを得られたスラリーに添加する。得られたブレンドを高温短時間(HTST)処理し約33%固体分でホモジナイズする。ブレンドをビタミンおよびミネラルで標準化し、約52%固体分まで蒸発させる。得られた生成物を次に超高温(UHT)処理した後、噴霧乾燥機に送る。粉末の含水率が約2から3重量%になるまで粉末を乾燥する。]
[0085] 噴霧乾燥した粉末を、ヘッドスペース約0.5インチ(1.27センチメートル)を維持して缶に包装する。充填重量は約350から約390グラムの範囲である。標準大気条件下でヘッドスペースを変化させないで缶を蓋で密封する。]
[0086] 製造1週後に、閉鎖した配合サンプルの缶を約37℃および約43℃の高温保存に維持する。2週間の温置後、缶を開け、試験のためにサンプルを取り出す。サンプリング間の期間は市販のプラスチック製替え蓋で缶を密封し、高温保存に戻す。5週間の高温保存の後、試験のためにサンプルを取り出す。]
[0087] 過酸化物価
過酸化物は脂質酸化の一次産物であり、それらの形成の測定は栄養粉末の酸化抵抗能力を査定するために使用できる。過酸化物価法は、International Dairy Foundation(IDF)の過酸化物価測定法に基づく(IDF Standard 74A:1991,International Dairy Foundation,June 1991)。この方法は脂質/脂肪酸ヒドロペルオキシドによるFeIIからFeIIIへの酸化を利用することによって過酸化物レベルを測定する。FeIIIはチオシアナート試薬と錯化して赤色錯体を形成するので、これを500ナノメートルで分光光度的に測定する。次に、一連のFeIII標準溶液と線形回帰とを使用してFeIIIの濃度を決定する。]
[0088] 栄養粉末調合乳のおのおのを5週間の高温保存後に評価する。最初に調合乳を水で復元する。メタノールの添加後、復元した製品の脂質系をイソオクタンによって抽出し、次に水で相分離させる。遠心後、透明なイソオクタン抽出物の定量的アリコートを乾燥し、次に70%クロロホルム/30容量%メタノールの溶媒混合物、チオシアン酸アンモニウムおよび塩化第一鉄と酸性条件下で混合する。抽出した脂質を次に上記IDF試験法で分析する。その結果を次表にまとめる。]
[0089] ]
[0090] 上のデータ表に示すように、レシチンと加水分解カゼインタンパク質とを含む栄養粉末(サンプルB)またはレシチンと加水分解ホエータンパク質とを含む栄養粉末(サンプルC)はレシチンを含み加水分解タンパク質を含まない栄養粉末(サンプルAおよびD)よりも試験条件下で過酸化物形成に対する抵抗、したがって酸化に対する抵抗に著しく効果的である。レシチンと加水分解ホエータンパク質とを含む栄養粉末(サンプルC)は過酸化物形成に対する抵抗に最も効果的であった。]
[0091] 官能評価
官能評価法は、油の酸化中に発生した化合物の劣化臭(off−flavor)と悪臭とを感覚で検出することによって酸化安定性の評価を与える。官能評価はまた栄養粉末の総合的官能特性の評価を与える。栄養粉末調合乳のおのおのを2週間および5週間の高温保存後に熟練官能パネルによって評価する。栄養粉末を評価し、次に、以下の2つの表に記載した5点法の等級表に従って等級を定める。]
[0092] ]
[0093] ]
[0094] 各官能評価に属する言語記述子は、脂質酸化に直接的に相関するものではなく、消費者の許容度に密接に関連するものである。]
[0095] 官能結果を次表にまとめる。]
[0096] ]
[0097] ]
[0098] 上のデータ表に示すように、レシチンを含有し加水分解タンパク質を含有しない栄養粉末(サンプルAおよびD)は魚臭要素を示し、5週間の試験期間中に酸化による劣化臭の発生が加速した。対照的に、レシチンと加水分解カゼインタンパク質とを含む栄養粉末(サンプルB)またはレシチンと加水分解ホエータンパク質とを含む栄養粉末(サンプルC)は、37℃の高温で魚臭要素または酸化劣化臭を全く示すことなく、43℃で魚臭要素を示さず、43℃で酸化劣化臭の発生は遅かった。]
[0099] 官能データは、上述の過酸化物価データに整合しており、この文中に記載したようなレシチンと加水分解カゼインタンパク質との混合物またはレシチンと加水分解ホエータンパク質との混合物が上述の条件下でレシチン単独よりも良好に粉末栄養製品を保護できることを示す。]
[0100] 核磁気共鳴(NMR)によって測定した酸化安定度指数(OSI)(OSI−NMR)
酸化安定度指数(OSI−NMR)は栄養粉末の酸化抵抗能力を判定する方法である。OSI−NMR試験法は、Folch抽出法が栄養調合乳マトリックスから脂質と脂肪酸含有構造とを抽出するように修正されている以外は、文献に発表されたHiroaki SaitoおよびKunisuke Nakamuraの論文(Nippon Suisan Gakkaishi,Vol.55(9),1663,(1989))と同様の方法である。]
[0101] 脂質抽出:脂質を抽出するためにはサンプルの不均質性をできるだけ少なくするために各粉末サンプルをかき混ぜる。100ミリグラムの各サンプルを分散2%以内で計量し、てネジ付き上端部をもつガラス遠心管に導入する。メタノール−d4の1ミリリットルのアリコートをピペットで各管に滴下し、次に1分間渦流させる。次に、2ミリリットルのクロロホルム−dを加える。次にこのバイアルを30秒間渦流させる。溶液を室温で約90分間維持し、次に3,000Gで10分間低温遠心する。次に上清を0.2ミリメートルのPTFEシリンジフィルターで濾過する。]
[0102] 抽出した脂質を次に上記のOSI−NMR試験法で分析する。脂肪族/ジアリル比を算出するために積分に使用したNMRスペクトルの領域は1.1から2.6ppm(脂肪族)および2.7から2.9ppm(ジアリル)である。]
[0103] 栄養粉末調合乳のおのおのを5週間高温保存した後に評価し、その結果を次表にまとめる。]
[0104] ]
[0105] 上のデータ表に示すように、レシチンと加水分解カゼインタンパク質とを含む栄養粉末(サンプルB)またはレシチンと加水分解ホエータンパク質とを含む栄養粉末(サンプルC)は脂肪族/ジアリル比が減少しており、従ってそれらは、レシチンを含有し加水分解タンパク質を含有しない栄養粉末(サンプルAおよびD)よりも試験条件下で酸化防御に効果的である。レシチンと加水分解ホエータンパク質とを含む栄養粉末(サンプルC)が酸化抵抗に最も効果的であることも上述の過酸化物価結果に整合する。]
[0106] 揮発性有機化合物(VOC)評価
揮発性有機化合物(VOC)類は脂質酸化の二次産物であり、それらの形成の測定は脂質酸化を査定するために使用し得る。VOC法は、加熱ヘッドスペース(HS)による揮発性有機化合物(VOC)類、具体的にはヘキサナールのサンプリングと、ガスクロマトグラフィー−質量分析法(GC−MS)による収集成分の分析とを含む。]
[0107] 栄養粉末調合乳のおのおのを2週間および5週間の高温保存後に評価する。調合乳を水で復元し、渦流下で5分間撹拌する。次にガラスピペットを使用し、1グラムの復元サンプルを、4ミリリットルの実験用水と2グラムの塩化ナトリウムとを入れた20ミリリットルのアンバーヘッドスペースバイアルに導入する。次にサンプルを合計250ナノグラムの内部標準(クロロベンゼン−d5)でスパイクし、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)でライニングしたシリコン隔膜でシールし、30秒間渦流させる。次にHS GS−MS分析によってサンプルを分析する。HSGC−MS分析は以下の装置およびパラメーターを使用して行う。]
[0108] 装置
ヘッドスペース:
EST Markelov HS9000,EST Analytical
503 Commercial Drive,Fairfield,Ohio 45014
トラップ:Supelco Vocarb 3000,Supelco
595 North Harrison Road,Bellefonte,Pennsylvania 16823
インターフェイス:Agilent Volatiles Interface with EPC,Agilent Technologies
2850 Centerville Road,Wilmington,Delaware 19808
GC−MS:Agilent 6890N GC−Agilent 5975C MSD,Agilent Technologies
2850 Centerville Road,Wilmington,Delaware 19808
ソフトウェア:
ChemStation Revision E,NIST05 Mass Spectral Database,Agilent Technologies
2850 Centerville Road,Wilmington,Delaware 19808
カラム:HP−VOC 30m×0.20mm×1.12μm,Agilent Technologies
2850 Centerville Road,Wilmington,Delaware 19808]
[0109] 条件
HS条件:ガス:ヘリウム
モード:吸着剤トラップ(2N)
サンプル平衡:60℃で30分間
ミキシング:高速回転
サンプリング:バイアル中味をトラップに40ミリリットル/分で1分間掃引
ドライパージ:30℃で40ミリリットル/分を3分間
脱着:250℃で1分間
バルブオーブン:130℃
転送ライン:150℃
GC条件:ガス:ヘリウム
インターフェイス:150℃
モード:スプリット
スプリット比:40:1
スプリット流:40ミリリットル/分
カラム流:1.0ミリリットル/分
線速度:36センチメートル/秒
オーブン:30℃(10分)から6℃/分で200℃まで(7分間保持)
MS条件:転送ライン:200℃
ソース:230℃
モード:全走査
走査範囲:35−400u。]
[0110] HSGC−MS分析中に検出された化合物(たとえばヘキサナール)は、National Institute of StandardsMass Spectral Databaseを使用して同定する。検出された化合物の面積(総イオンカウント数)と内部標準(ISTD)の面積(総イオンカウント数)とを使用し以下の等式に従って濃度を計算する。]
[0111] ]
[0112] ]
[0113] 上のデータ表に示すように、試験条件下でレシチンと加水分解カゼインタンパク質とを含む栄養粉末(サンプルB)またはレシチンと加水分解ホエータンパク質とを含む栄養粉末(サンプルC)から放出されるヘキサナール(すなわちVOC化合物)は、レシチンを含有し加水分解タンパク質を含有しない栄養粉末(サンプルAおよびD)に比べて少ない。この場合にも、レシチンと加水分解ホエータンパク質とを含む栄養粉末(サンプルC)が酸化抵抗に最も効果的であった。]
[0114] VOCデータは上記に記載した過酸化物価、官能データおよびOSI−NMRデータに整合し、この文中に記載したように、上記条件下でレシチンと加水分解カゼインタンパク質との混合物がレシチン単独よりも良好に粉末栄養製品を保護できること、および、レシチンと加水分解ホエータンパク質との混合物はいっそう良好に保護できることを示す。]
[0115] 試験2に関する上のデータ表に示したように、加水分解カゼインタンパク質または加水分解ホエータンパク質と組合せたレシチンは、栄養粉末マトリックスに予想を上回る抗酸化効果を提供し、これは、油ブレンド中のレシチンと加水分解カゼインタンパク質との相乗効果を証明する前述の試験1のOSI結果と整合する。]
[0116] まとめ
試験で得られたデータを総合すると、この文中に記載したように加水分解カゼインタンパク質または加水分解ホエータンパク質と組合せたレシチンは栄養粉末マトリックス中で相乗的な抗酸化効果を与えることが判明する。この文中に記載したような加水分解カゼインタンパク質とレシチンとの組合せまたは加水分解ホエータンパク質とレシチンとの組合せは栄養粉末の酸化を防御するためおよびより良好な官能特性を長期間にわたって提供するために極めて効果的である。]
実施例

[0117] レシチン、加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質は栄養粉末に慣用の抗酸化剤ではないのでこれらの結果は望外である。レシチンが抗酸化性を有することは周知であるが、一般的に栄養粉末に酸化剤として添加されることはない。レシチンが栄養液に添加されるのはむしろ普通である。しかしながら、レシチンが栄養液に添加されるのは乳化剤として機能するためであって抗酸化剤としてではない。さらに、加水分解カゼインタンパク質および/または加水分解ホエータンパク質は一般的に栄養粉末に添加されているが、耐タンパク能を改善するためであって抗酸化剤としてではない。レシチンだけでなく加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質も栄養粉末に慣用の抗酸化剤でないだけにデータは特に望外である。加水分解ホエータンパク質または加水分解カゼインタンパク質と組合せたレシチンが栄養粉末マトリックスに相乗的抗酸化剤を提供することは極めて明らかである。]
权利要求:

請求項1
(a)糖質と、(b)総脂質の約0.25重量%から約2.5重量%のレシチンを含む脂質と、(c)総タンパク質の約90重量%から約99.5重量%の原形タンパク質と、(d)加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質から成るグループから選択された総タンパク質の約0.5重量%から約10重量%の少なくとも1種類の加水分解タンパク質と、を含んでおり、加水分解タンパク質が約23%から約90%の範囲の加水分解度を有しており、組成物が栄養粉末であることを特徴とする組成物。
請求項2
加水分解タンパク質が約27%から約80%の範囲の加水分解度を有している請求項1に記載の組成物。
請求項3
加水分解タンパク質が約45%から約80%の範囲の加水分解度を有している請求項1に記載の組成物。
請求項4
組成物が総脂質の約0.25重量%から約1.0重量%のレシチンを含む請求項1に記載の組成物。
請求項5
組成物が総タンパク質の約0.5重量%から約5重量%の加水分解タンパク質を含む請求項1に記載の組成物。
請求項6
加水分解タンパク質が加水分解カゼインタンパク質を含む請求項1に記載の組成物。
請求項7
加水分解タンパク質が加水分解ホエータンパク質を含む請求項1に記載の組成物。
請求項8
(a)糖質と、(b)総脂質の約0.25重量%から約2.5重量%のレシチンを含む脂質と、(c)総タンパク質の約90重量%から約99.5重量%の原形タンパク質と、(d)加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質から成るグループから選択された総タンパク質の約0.5重量%から約10重量%の少なくとも1種類の加水分解タンパク質と、を含んでおり、加水分解タンパク質が約23%から約90%の範囲の加水分解度を有しており、組成物が乳児用調合乳となる栄養粉末であることを特徴とする組成物。
請求項9
加水分解タンパク質が約27%から約80%の範囲の加水分解度を有している請求項8に記載の組成物。
請求項10
加水分解タンパク質が約45%から約80%の範囲の加水分解度を有している請求項8に記載の組成物。
請求項11
組成物が100kcalあたり約3から約8グラムの脂質と、約1から約6グラムのタンパク質と、約8から約16グラムの糖質とを含む請求項8に記載の組成物。
請求項12
脂質が長鎖ポリ不飽和脂肪酸を含む請求項8に記載の組成物。
請求項13
ポリ不飽和脂肪酸が、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、アラキドン酸またはそれらの組合せを含む請求項12に記載の組成物。
請求項14
加水分解タンパク質が加水分解カゼインタンパク質を含む請求項8に記載の組成物。
請求項15
加水分解タンパク質が加水分解ホエータンパク質を含む請求項8に記載の組成物。
請求項16
(a)糖質と、(b)総脂質の約0.25重量%から約1.5重量%のレシチンを含む脂質と、(c)総タンパク質の約95重量%から約99.5重量%の原形タンパク質と、(d)加水分解カゼインタンパク質および加水分解ホエータンパク質から成るグループから選択された総タンパク質の約0.5重量%から約5重量%の少なくとも1種類の加水分解タンパク質と、を含んでおり、加水分解タンパク質が約23%から約90%の範囲の加水分解度を有しており、組成物が乳児用調合乳となる栄養粉末であることを特徴とする組成物。
請求項17
加水分解タンパク質が約27%から約80%の範囲の加水分解度を有している請求項16に記載の組成物。
請求項18
加水分解タンパク質が約45%から約80%の範囲の加水分解度を有している請求項16に記載の組成物。
請求項19
組成物が100kcalあたり約3から約8グラムの脂質と、約1から約6グラムのタンパク質と、約8から約16グラムの糖質とを含む請求項16に記載の組成物。
請求項20
脂質が長鎖ポリ不飽和脂肪酸を含む請求項16に記載の組成物。
請求項21
ポリ不飽和脂肪酸が、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、アラキドン酸またはそれらの組合せを含む請求項20に記載の組成物。
請求項22
加水分解タンパク質が加水分解カゼインタンパク質を含む請求項16に記載の組成物。
請求項23
加水分解タンパク質が加水分解ホエータンパク質を含む請求項16に記載の組成物。
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